2009年5月19日(火)
それは遠雷のようなもの
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| なんとも、しみじみとした気分でキーボードを叩くGildingManです。
無機化学を教えていた先生が、亡くなられたと聞きました。 今日が通夜だったらしいです。
私は、人の死というものに、疎い。 幼少に父方の祖父が他界した他は、すばらしいことに家族皆々健康で、そういう話に縁がなかった。 知り合いでも、死んだ人なんてほとんどいない。 車に撥ねられたやつは何人も知っているが、死んだ奴はいない。
私にとって、死とは、遠雷のようなもの。 脅威と分かっていても、あまりに遠く現実感のない出来事。
先生とは、特に親しいわけでもなかった。 2年前に一教科を教わっただけの、それだけの人だ。 だが、死という、かかわりの永遠に断たれる音は、雷が決して私の周囲を避け続けてくれるわけではないという事実を突きつけた。
たとえ同窓会に行ったとしても、彼とは、もう永遠に話すことはできないのかと思うと、何ともいえない。
死後の世界があるのかは知らないが。 もう会えないのなら、せめて、その旅立ちが安らかであったことを祈る。
ひとこと「それは、日が昇った時から影のようについてきて、時間と共に大きくなり、仕舞いには主を飲み込んで夜へと溶ける」
No.396 |
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