2024/3/18(月)
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| 新しい物語を始めるよ。 君に話すタイミングは来ないかもしれない 道で擦れ違うだけの誰かを出会いと呼べるのなら 君はもう数歩先だったんだね 足場が不安定で景色を楽しめないのだと言っていた わたしは羨ましくて仕方がなかったけれど 体感しなければ分からないんだって 君は言葉を呑み込んで沈黙したね 過去の記憶に蓋をしていたんだ 世界に受け容れられる程、わたしは何も持っていなかった それでも駆け出して 地平線で自由を叫んでみたかった 時間に縛られずに ただ太陽と月を見て 波と風の音を聴いて 瞼に灼きつけたかった 残酷で美しい世界の片鱗に触れて わたしの一部にして それを宝物にするから きっとこの先も頑張れるよね 君はもう忘れてしまったかな いつか違う誰かに塗り替えられていく それを甘受するとしたら 意図して会うことはなくても 邂逅が待っているかもしれないって 頭の片隅で意識したりして さよならを伝えなかった大義名分にするんだ そんな別れは沢山あったよ 特別で唯一の絶対にした君だけれど 例外だと言うこともなかった わたしの意思は関係なかった 終わりが分からない本をただひたすら捲って 抱えきれない記憶を偶に溢していく 胸が軋んで痛むよ 選べるのなら ふと君のページを消してしまいたいって 追憶のわたしが叫ぶよ 嗚呼 小さなセカイがとても恥ずかしくてたまらない(20:08)
No.337 |
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