| | 1994年に大きな出来事がありました。開発局は後志のマッカリ(真狩)川で近自然河川工法の考えを取り入れた改修を行っていました。マッカリヌプリ(羊蹄山)の山麓のきれいな湧水がつくった川です。ここはオショロコマのほぼ南限。氷河期には河口まで下っていたこの魚が、その後、水温の低い源流部に隔離されたため、体が小さくておなかが赤い、世界でもここだけの姿になって生き続けているところでした。 現地に行ってみると「河畔の木は残す」というように、改善された面もありました。コンクリートも使わず、自然の石を川底に敷き詰めています。しかし、その石は拳より大きく、これを源流まで敷き詰めていく計画だったのです。サケの仲間であるオショロコマは、メスが川底を掘って産卵します。これでは、絶滅してしまうでしょう。 (自然と社会をつないで・第10回)
北海道新聞の夕刊で時々連載している「私のなかの歴史」。五月下旬からの連載は「自然と社会をつないで」というタイトルで北大大学院教授の小野有五さんの「私のなかの歴史」でした。
ロクに新聞も読めない忙しい日々が続いていた五月なので、気がつくのが遅れた。この第10回の記事でハッとして、前の新聞引っぱり出してきた次第です。 |