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アルクレ同盟 小説投稿掲示板


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  無題 AO2007/12/27(木) 06:29 
アトガキ AO2007/12/27(木) 06:47 
  ・Re:無題 lUcIfEr2008/01/09(水) 00:37 
  落ち香魚 AO2007/12/27(木) 06:29 
  落ち香魚 AO2007/12/27(木) 06:27 
  温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!... 東堂幸樹2007/07/02(月) 21:06 
えー… 東堂幸樹2007/07/02(月) 21:09 
  温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!... 東堂幸樹2007/07/02(月) 21:05 
  温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!... 東堂幸樹2007/07/02(月) 21:04 
  温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!... 東堂幸樹2007/07/02(月) 21:04 







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無題
   投稿者: AO    
2007/12/27(木) 06:29
No. 302
 
 
 当たり前のことだが、夏の水よりも秋の水は冷たかった。

「冷やかしなら帰れ、邪魔だ目障りだくたばれ阿呆」

「ですから、気が動転して川に突き落としたことは謝ってます、でも貴方が悪いんですよ?」

「ェックション! んな貧相なもん見たって嬉しくはねえよ阿呆」

 水を滴らせ、豪快にくしゃみを飛ばし。クレアは器用に飛んでくる雫を避ける。
実によくできた連携を見ているのはつがいの兎だけだったが、見世物じゃねぇと
アルベルはつれなくシッシと何処かへと追いやった。

「……ったく、これで風邪でもひいたら割りに合わねぇぞクソ虫が」

「なんて失礼な、安く済んだと悔い改めなさい。このケダモノ」

「……お前が居ると碌な事にならねぇ」

「貴方はむしろ、トラブルを好む性格でしょう?」

 焚き火で熱され、ぐらぐらと沸点が来た薬缶を手に取り
すました顔でクレアは紅茶を煎れ始める。
 無駄に馴染みやがって、とアルベルは内心愚痴るが
秋から冬に変わる時期、彼の頭の沸点もさすがに寒さに根をあげるしかなかった。

「お前の茶は薄いな」

「お茶は薄めで熱いのが好みなので」

「そうか。まぁいい、今は味よりも茶の熱さが馳走だ」

 半分ほど茶を飲み、アルベルは濡れた髪を乾かそうと
髪に巻かれた布を解く、しゅるりしゅるりと布を解いたとき
クレアは思わず目を見張り、声を漏らした。

「あっ……」

「なんだ? 阿呆みたいな声出して」

「それ……」

 布の下、アルベルの髪を纏めていたのは薄紫の布……リボンだった
クレアにとって、その薄紫のリボンは見慣れた物だ
理由は語るまでも無いと、彼女の髪に巻かれた同じ色のリボンが揺れていた。

「貴様のまじないとやらはでたらめじゃあなかったって事だ」

「この場合、まだ付けてくれたのですかと喜ぶべきでしょうけど」

「なんだ?」

「あれから、ずっと付けてたんですか?」

 クレアの言うあれからというのは、かれこれ半年以上だ
よく見なくてもアルベルの髪に巻かれたリボンはボロボロで今にも切れてしまいそうだった。

「そういえば、久しぶりに見るな。もう、これに用はないから返すぜ」

 拝啓、天国にいらっしゃるお母様。
因果なもので、私も母上が選んだ父上のようなトウヘンボクに
躓いてしまいました。どうしたら良いのでしょう?
 子供の頃に教えていただいた事
「いい、恋人に「私はあのことを知ってるのよ」と言うと大抵は
殿方は降参すると教えられましたが……どうしようもありません。
泣いて良いですか? 涙は女の最終兵器ですから……

 クレアは思う
泣きたい、むせび泣きたい

「この匂いは目に染みますね」

「お前が知らない世界を、こいつは見てきたんだぜ?」

「良いこと言ったつもりですか? これは処分します」

 焚き火の炎に消えたそれは激動ともいえる
彼が戦った創造神との戦いのように激しかった
鼻を突いた匂いも同様に激しく、忘れられないものだった――
そんなことを思った次の瞬間、クレア・ラーズバードは軽く鬱になった。

 
アトガキ
  投稿者: AO   ++ ..2007/12/27(木) 06:47  No.303
   何故、彼がよりにもよって他国に来てまで落ち香魚釣りを
していたのかと訊いてみた。

「アーリグリフじゃ香魚なんざ釣れねぇよ阿呆」

 いや、それは判りますが……何か、他に理由があると思うんです
何故って? それは、きっと貴方のことだからですよ。

 胡散臭い顔しないでください
自分の言った台詞が恥ずかしくなってしまいます。

 私の熱意に根負けしたのか、彼は
私の問いにめんどくさそうに頭を掻いて。

「餓鬼の頃、一度だけ親父と母親の三人で来たんだよ
この時期に落ち香魚をな」

 何をどう言ったら良いのだろうか。
思いもよらない答えにしどろもどろになっていた私に
彼が少し乱暴に抱きついて……


――これ以上は破れていて読めない
Re:無題
  投稿者: lUcIfEr   ++ ..2008/01/09(水) 00:37  No.304
  面白かったです!!
セクハラアルベルwww
これからも投稿待ってます!




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落ち香魚
   投稿者: AO    
2007/12/27(木) 06:29
No. 301
 
   
 静けさや、寒空の下、苔生した、冷たき岩に、響く竿かな

「釣れやしねぇぞ、アホが」

 バシャバシャと音を鳴らして竿を振るい。釣れんと場所を変えながら
アルベル・ノックスは暇していた。釣りとは待つことが基本なのだが
それを彼に期待するのは些か酷と言うものだろう。

「……ケツが冷てぇ、暇だ」

 冬眠間近に食い溜めをする獣も来ないし、秋晴れとは程遠い灰色の天気
かなりの気分屋なアルベルにとっては不機嫌になる理由が満載だった。
アーリグリフではお目にかかれない見事な紅葉も、彼にとっては眩しいだけの色彩で
風が吹いては吹かれっぱなしで落ちるだけのものはすぐに飽きた、酒でもあれば話は別だが
 愚痴を言うのも面倒くさいとごろりと岩の上に倒れこみ、鈍った体に活を入れるように
長く伸びをして見上げた空、なんにもねぇなとそのまま動かした刹那の視線の先

「なにをしてるんですか?」

 それは見事な太股の絶対領域とかすかに見える白い三角形があった。


 




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落ち香魚
   投稿者: AO    
2007/12/27(木) 06:27
No. 300
 
   特徴的な格好をした男が山釣りをしてるらしい。

 まぁ、それだけならよくある話だろうが地元の民にとってはそうでもなく
曰く、目つきが悪いとか日に日に彼の周りにモンスターの死骸が増えてるとか
時々、爆炎の竜が現れたとか穏やかではなかった。
 そこまで比較的わかりやすい人物は草々居ない、居てほしくない。
シーハーツ総司令官、クレア・ラーズバードがその真相を追う事にした

「ネル、行ってくれますね?」

「もちろんだよ、あの馬鹿にきっちりと……」

 この時、ネル・ゼルファーは鬼母神を目の当たりにした。
目の前の親友は口では行ってくれと伝えているが、表情は逆で

「行ったら殺す、溶かして殺す」

 と言外に物語っていた……主に営力がパリパリと滲み出た殺気で。

 あぁ、彼岸だから父上の墓参りに行くからと残念なネルの申し出に
そうですか、それは残念ですと表面上はがっかりした様な顔をするクレアに
ネルの部下であるファリンとタイネーブが、秋の山ですか? 紅葉が綺麗でしょうね
栗やアケビもおいしいですよぉ、りっぱなマツタケもゲットできたりして。などと
空気を読んだ発言をしたのは想像に難しくない。マツタケの件で総司令官殿の頬が
染まったことに突っ込むことも無かった、誰も死にたくはないから。

 




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温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!〜 その10
   投稿者: 東堂幸樹    
2007/07/02(月) 21:06
No. 298
 
  エピローグ



結局この日、クレアはアルベルと言葉を交わすことなく、ファリンをフルボッコにした後無言で部屋を出て行った。
しかし、二人の相手に対する意識は変化を起こしたのではないだろうか。
一見悪い方向に変わったように思えても、雨が降った後に地が固まれば言うことはないのだ!
この先の二人の明るい未来への祈りを胸に!
「…とでも報告しておけば少しは報酬払ってくれますかねぇ…」
ぶつくさ言いながら、ファリンは、『アルベル×クレア ーシーハーツ・アーリグリフ友好プロジェクトー 』のオーナーへの報告書に今回の事の顛末と、自分の失敗をオブラートに包む努力をしていた。



クレアは、とりあえずファリンはいろいろな意味で警戒が必要だと認識を改めると、遠方で人手の足りない地域をピックアップし始めた。
しかし作業中も何度も手が止まる。
(…もし私があそこで止めなかったら、アルベルさんはあの絵をどうしていたのかしら?)
沸いた疑問が解けずに何度も頭の中で繰り返される。
…単なる助平根性ではない…ような気がする。
クレア以外の春画をアルベルは問答無用で切り捨てた。
それがどんなものかは見たくもないが、考えてみると『女ならなんでもいい』ような心持ちではなかったのだ、きっと。
『クレアの絵だから切り捨てることもできずにあんな態度に出た』。…そう考えると…。
(…腹立たしいは腹立たしいけど…なんなのこのもやもやはあああああああ!!!!)
顔を真っ赤にしながら、クレアは机に顔をつっぷした。



アルベルの目の前には一枚の絵があった。
けしていかがわしい類のものではない。
描かれているのは柔らかく微笑むクレアの顔だ。ファリンがフルボッコにされ、フィギュアや様々な春画が破壊され焼きつくされる中、たまたまアルベルの足元に落ちてきた。
それを気がついたら拾っていたのだ。
(なんでこんなもん持ってんだ俺は…)

それでも、どういう訳か捨てるに捨てられなかった。
その内アドレーたちが騒ぎながら風呂から上がってきたことを廊下からの叫び声で知ると、アルベル自身の荷物入れに無造作に放り込んだ。



本当に何かが変わったのかもしれない…というのは気のせいとは限らないのかもしれない。






おまけ

「ウォルター、前々から思っていたんだが、この『外交機密費』ってなんだ?」
「なあに陛下、うまくすればあと数年で良い結果をご報告できます。どうかご信頼あれ」
「まあ、お前が言うならそうなんだろうが」


アルゼイ陛下は今日も臣下を信頼しています。
 
えー…
  投稿者: 東堂幸樹   ++ ..2007/07/02(月) 21:09  No.299
  だいぶ前に書いた小説の続きも書かずに、新作を書いてしまいました。思ったより量が多かったなあ…すみません。

また時間を作って、「ジェラシーゼリー〜」の続きも書きたいと思いますんで、最近ちょっと寂しくなったアルクレも、また盛り上がることを祈って。




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温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!〜 その9
   投稿者: 東堂幸樹    
2007/07/02(月) 21:05
No. 297
 
  手が震える


すこしだけ…手が前に出る。

そして上に昇る。

この絵を

  手にする事が

 望みだというのだろうか?本当の…



アルベルの震える手が、混沌の渦に巻き込まれ、『なにか』を超越したところにいる脳が、瞳が、目の前にある紙をつかもうと…した。



ぽんっ


ひゅごっ!


ファリンの手にする紙がはじけとんだ。
その直後に何かが通り過ぎるとてつもない衝撃がアルベルとファリンを襲う。
我に帰り、後ろを振り向くとそこにはいつの間にかドアを開けて、クレアが突きを放った構えのまま立っていた。クレアは射抜くような視線で二人を貫きながら口を開く。
「楽しそうな事してるわね…ファリン…」
ファリンはびくっ!と体を震わせ後ずさる。しかし下手に動けば、今のような音速を超えた突きの餌食となる事は目に見えている。
「アルベルさん…」
「…あ、あんだYO」
喋り方がおかしいですYOあるべるサン?
そんな事は意に介さず怒りをたたえた瞳はアルベルを貫き、縛りつける。
「そのいかがわしい限りの物体の数々…一体いかがされるつもりだったんですか?」
「…う…あ…」
口篭るアルベルに対して、くすり、と魔女のように微笑みながら、『まあいいです』と言うと、ファリンの方に向き直った。
「どっちにしろ今この場ですべて処分してしまうんですから…いいわよね?アルベルさん、ファリン?」
「ク、クレア様あ、それはちょっと…それに私はさっき言った事を証明しようとしただけ…」
「答えも言い訳も聞いてないわよ!!!!!」
その後の破壊行為はスムーズでありながら激しかった。最初から最後まで徹底的にクライマックスな感じで破壊されてゆくフィギュアと春画もろもろに誰かが泣いたかもしれない。涙をふく紙ももちろんありません。
繰り出される破壊的な技の数々はアンブレカブル、しかし目標の破壊のみに限定した力をかける脅威的なテクニックはファンタスティック。怒れる女性の秘められた力を目の当たりにしながらアルベルは、なんだかなあ、と他人事のように考えていた。

 




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温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!〜 その8
   投稿者: 東堂幸樹    
2007/07/02(月) 21:04
No. 296
 
  突如ファリンは手に掲げ持ったクレアの裸婦画をアルベルの鼻先につきつける。対するアルベルは思いっきり顔を逸らす。もちろん顔を真っ赤にして、だ。
「貴方に切り捨てる事ができますかぁ!このリアルなクレア様の絵を!言っておきますけどこの絵は私が一緒にお風呂に入ったり、戯れに掴んだりしての綿密な調査に基づき描いたリアリティとイマジネイション溢れる傑作ぞろいですよぉ!更に同封されたフィギュアは私の絵を元にグリーテンの造形士に頼んだクレア様の魅力を殿方が特に注目するであろう部分を強調したデザインの逸品!金銭的価値も去る事ながら文化的価値も一級間違いなし!これだけのものを貴方は一人の男として、アルベル・ノックスとして壊すなんてもったいない事ができるんですかぁ!?」
「…ぬ…お!?」
「自分自身の感情と欲望をごまかして強がってもそれは偽りの強さにすぎないのです!いくら『力が全てだ』とか言いながら体を鍛えても、自分自身の内側を見つめない者はいつまで経っても真の一流にはなれません!心・技・体の最も上に来るべき心が欠けているのですから!…さあ、自分に素直になってみてくださいぃ…歪のアルベル、貴方はこの絵を、フィギュアを見て何を思いましたか何を感じましたか!」
(…なんなんだこいつは…!)
段々話が分からなくなってきている。
心の強さとかと、こげな春画がどう関連するのか全くもって謎である、というか眉唾であるにもかかわらず、アルベルはファリンに気迫で押されている事を認めざるをえなかった。
彼女の言葉にはそれだけの力があるとすれば、いったいなんだというのか?
「私の言葉に貴方がいつものような頑固さで反抗できないのは、何よりも図星だという証拠!そして図星をつかれたからと逆ギレしたりせずに自分を素直に見つめる事ができるのが強い心!今、怒り出していない貴方は今まさに強き心への第一歩を歩んでいるんです!さあもう一度聞きますよぉ…」
目の前のファリンが強いのではなく、アルベル自身が強くなっているその過程だから何もできないというのだろうか?
アルベルはカオスになってきた頭の中でぐるぐると何かが回っていた…が、その正体がなんであるかなど今の彼にはもはや知りようもなかった。ただこれまで見ないふりしてきた自分の中にある黒い『なにか』が沸き上がってくるのだけは自覚できた。
ファリンはアルベルに見えないように勝利を確信した笑みを浮かべ、横にある木箱を手に持ち、差し出した。
「…この絵と、フィギュア欲しいでしょう?今回は無料で差し上げますよぉ…?」
今回『は』ということは、次回以降もあったりしてしかもその時はお金を取るという事かもしれないが、もはやアルベルにとってそんな事はどうでもよかった。
混沌とした脳は理性をどこか見えない場所に追いやってしまい、ただただ瞳は虚空をーー否、鼻先に押し付けられる紙に描かれたクレアの裸体を見つめていた。

 




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温泉湯けむり恋情劇〜忍び者は見た、そして作った!〜 その7
   投稿者: 東堂幸樹    
2007/07/02(月) 21:04
No. 295
 
  右足を素早く前に出し、一瞬でファリンとの距離を詰め、一応は刃を逆にして刀を降りおろす。
目にも止まらぬ剣撃がファリンを捉えた…かのように思えたが、その刀はファリンの目の前で止まった。
いや、正確には彼女が自らをかばうかのように掲げた手に持っている紙の直前で止まっている。
アルベルが顔を歪めながら見つめるその先には、ファリンが手にする、先ほどのクレアを題材にした一枚の裸婦画があった。
「…なんのつもりだ。そんなくだらんもんが盾になるとでも思ってやがんのか!」
ファリンは答えない。しかしアルベルの目にはニヤリと笑う彼女の口元が紙の下から見えた。
怒りのままに刀を降りおろした姿勢のままから突きを放とうとする…が。
(体が…動かん!)
施術の類ではない。自分がこんな二流の忍びごときの術にはまるわけがない!
(だとすればなんだというのだ…!まさかあの黒髪の絵のせいだとでも言うのか!)
「だとすれば強力な施術が込められた道具であるということか?絵ではなく紙自体に施力が込められていたとなれば…」
響いたのはアルベルではなくファリンの声だった。
「…とでも考えているところですかねぇ」
「…クソが」
「違いますよぉ、貴方を絡め取っているのは貴方自身の心…ここまで言えば分かっているはずですぅ」
その間伸びした声が腹立たしく、今すぐにでも切り捨ててやろうかと思ってもアルベルはその刀を、いや、体を動かすことさえままならなかった。
「…認めたくありませんかぁ?アルベルさんはこのクレア様の絵を切り捨てたくないんですよぉ」
そう言いながらどうやって挟んでいたのかはさておいて、胸の谷間から一枚の紙を投げつけた。そこには裏町で売っていたのであろう春画(エッチな絵の事です)が描かれていた。
一瞬の風切り音と共に春画はバラバラに切り刻まれた。
「そう、赤の他人やクレア様以外のものだったらそう切り捨てる事もできるのでしぉ…しかし!」
 







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