無題
投稿者: AO
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2007/12/27(木) 06:29 No. 302 |
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当たり前のことだが、夏の水よりも秋の水は冷たかった。
「冷やかしなら帰れ、邪魔だ目障りだくたばれ阿呆」
「ですから、気が動転して川に突き落としたことは謝ってます、でも貴方が悪いんですよ?」
「ェックション! んな貧相なもん見たって嬉しくはねえよ阿呆」
水を滴らせ、豪快にくしゃみを飛ばし。クレアは器用に飛んでくる雫を避ける。 実によくできた連携を見ているのはつがいの兎だけだったが、見世物じゃねぇと アルベルはつれなくシッシと何処かへと追いやった。
「……ったく、これで風邪でもひいたら割りに合わねぇぞクソ虫が」
「なんて失礼な、安く済んだと悔い改めなさい。このケダモノ」
「……お前が居ると碌な事にならねぇ」
「貴方はむしろ、トラブルを好む性格でしょう?」
焚き火で熱され、ぐらぐらと沸点が来た薬缶を手に取り すました顔でクレアは紅茶を煎れ始める。 無駄に馴染みやがって、とアルベルは内心愚痴るが 秋から冬に変わる時期、彼の頭の沸点もさすがに寒さに根をあげるしかなかった。
「お前の茶は薄いな」
「お茶は薄めで熱いのが好みなので」
「そうか。まぁいい、今は味よりも茶の熱さが馳走だ」
半分ほど茶を飲み、アルベルは濡れた髪を乾かそうと 髪に巻かれた布を解く、しゅるりしゅるりと布を解いたとき クレアは思わず目を見張り、声を漏らした。
「あっ……」
「なんだ? 阿呆みたいな声出して」
「それ……」
布の下、アルベルの髪を纏めていたのは薄紫の布……リボンだった クレアにとって、その薄紫のリボンは見慣れた物だ 理由は語るまでも無いと、彼女の髪に巻かれた同じ色のリボンが揺れていた。
「貴様のまじないとやらはでたらめじゃあなかったって事だ」
「この場合、まだ付けてくれたのですかと喜ぶべきでしょうけど」
「なんだ?」
「あれから、ずっと付けてたんですか?」
クレアの言うあれからというのは、かれこれ半年以上だ よく見なくてもアルベルの髪に巻かれたリボンはボロボロで今にも切れてしまいそうだった。
「そういえば、久しぶりに見るな。もう、これに用はないから返すぜ」
拝啓、天国にいらっしゃるお母様。 因果なもので、私も母上が選んだ父上のようなトウヘンボクに 躓いてしまいました。どうしたら良いのでしょう? 子供の頃に教えていただいた事 「いい、恋人に「私はあのことを知ってるのよ」と言うと大抵は 殿方は降参すると教えられましたが……どうしようもありません。 泣いて良いですか? 涙は女の最終兵器ですから……
クレアは思う 泣きたい、むせび泣きたい
「この匂いは目に染みますね」
「お前が知らない世界を、こいつは見てきたんだぜ?」
「良いこと言ったつもりですか? これは処分します」
焚き火の炎に消えたそれは激動ともいえる 彼が戦った創造神との戦いのように激しかった 鼻を突いた匂いも同様に激しく、忘れられないものだった―― そんなことを思った次の瞬間、クレア・ラーズバードは軽く鬱になった。
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アトガキ |
| 投稿者: AO ++ ..2007/12/27(木) 06:47 No.303 |
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何故、彼がよりにもよって他国に来てまで落ち香魚釣りを していたのかと訊いてみた。
「アーリグリフじゃ香魚なんざ釣れねぇよ阿呆」
いや、それは判りますが……何か、他に理由があると思うんです 何故って? それは、きっと貴方のことだからですよ。
胡散臭い顔しないでください 自分の言った台詞が恥ずかしくなってしまいます。
私の熱意に根負けしたのか、彼は 私の問いにめんどくさそうに頭を掻いて。
「餓鬼の頃、一度だけ親父と母親の三人で来たんだよ この時期に落ち香魚をな」
何をどう言ったら良いのだろうか。 思いもよらない答えにしどろもどろになっていた私に 彼が少し乱暴に抱きついて……
――これ以上は破れていて読めない |
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Re:無題 |
| 投稿者: lUcIfEr ++ ..2008/01/09(水) 00:37 No.304 |
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面白かったです!! セクハラアルベルwww これからも投稿待ってます! |
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